2025/07/19 06:19
モレラの開発した水耕栽培の桑「沙羅桑」には、脂溶性ポリフェノールなどの機能性の高い成分が豊富に含まれています。
これら成分を最大限に活かすには、どの様にしていただけば良いのでしょうか?
今回は、そんなちょっとした『?』に向き合ってみました。
サラ桑に期待される作用
沙羅桑には下図のような様々な作用が薬科大学の研究によって期待できると示唆されています。
サラ桑特有の成分:脂溶性ポリフェノール
沙羅桑には通常の桑には希少な成分「脂溶性ポリフェノール」が豊富に含まれているのが特徴です。
この脂溶性ポリフェノールは、水溶性ポリフェノールとは違い、人体の細胞膜と馴染みやすいのが特徴です。
そのため、より効率的に酸化を抑えたり、炎症を沈めたりする様々な生理的な機能が備わっているのです。
このような有用な脂溶性ポリフェノールが数種類も含まれています。
脂溶性ポリフェノールを効率良く吸収するためにはどうすれば良いのでしょうか?
吸収の仕組み:脂溶性ポリフェノールの特徴
脂溶性ポリフェノールは、水に溶けにくく、そのまま飲んでも「吸収されにくい」性質です。
脂溶性ポリフェノール(オキシレスベラトロール、モラカルコン、クワノンHなど)は、主に腸管で胆汁酸と脂肪酸のミセル形成を経て吸収される様になります。
「食後」または、「脂質の同時摂取」で吸収率が数倍向上することが、脂溶性ポリフェノールのクルクミン・水溶性のカテキン・両親媒性のフラバノンの研究で確認されています。
沙羅桑(桑甘露)の脂溶性ポリフェノール吸収効率を最大化する実践法
ここでは沙羅桑を摂取できる製品『桑甘露(そうかんろ)』を最大限に活かす4つの実践方法をご紹介いたします。
A. 食中、または食後に桑甘露を摂取する … (食事中または食後30分以内) … 胆汁分泌の最大化、脂溶性ポリフェノールの吸収率アップ
B. 良質な脂質との併用 … (MCTオイル、エゴマ油、グラスフェッドのバターかギー 1〜3g追加) … 脂溶性成分のミセル形成促進(※ ミセル形成とは:脂溶性成分の「可溶化」(水中に溶けるようにすること)と「吸収」を劇的に向上させるための重要なメカニズム)
C. 桑甘露を温水で混ぜて、よくかき混ぜる … (45〜55℃で桑甘露を溶いて飲む) … 脂溶性ポリフェノールなどの溶出率向上+胃腸刺激抑制効果
D. 酸味素材併用 … (レモン果汁、黒酢など少量) … フェノールを安定化+腸吸収をサポートします
まとめ
沙羅桑の脂溶性ポリフェノールは
- 「食中,食後の摂取」を
- 「少量の油脂併用」し、かつ、
- 「45〜55℃の温水で溶いて」飲む
が最適条件です。
特に植物性油の使用をためらう場合には、米海軍の研究から長寿効果が高いとして重宝され始めた飽和脂肪酸でありながら必須脂肪酸候補とされる「ペンタデカン酸」を含むグラスフェッドのバターやギーを溶かしていただくと効果が大きいです。
特に腸上皮細胞(エンテロサイト)での吸収効率が改善される可能性が大きいとされています。
【科学的根拠(近似データ)】
● 牛乳脂肪(C15:0含む)+カテキン→吸収率向上(J Agric Food Chem 2008)
● 中~長鎖飽和脂肪酸はフラボノイドの腸管吸収を2~3倍に増強(Food Funct 2014)
● ペンタデカン酸自体も細胞膜の流動性改善→吸収率サポート効果が報告された(Nutrition Reviews 2021)
これら3つの研究の要約は次のブログにて掲載いたします。